耳鼻咽喉科 宮澤クリニック

のどの病気・いびき・軟口蓋形成手術・プール熱・咽頭結膜炎・扁桃腺の手術

のどの病気

いびきに対する軟口蓋形成手術

  • いびきに対する軟口蓋形成手術

    息の通り道(白線)が狭い場合に、のどの奥の赤い点線で囲まれた部位がふるえて音が出るのがいびきです。
    ひどい場合には睡眠時無呼吸にもなります。

















    のどがふるえそうな構造の場合に、黄色の点線の部位を切開、切除することでいびきの軽減が期待できます。
    いびきに対する軟口蓋形成手術を当院では日帰り手術で行っており、所要時間は約30分です。

咽頭結膜熱(プール熱)

  • アデノウイルスが体内に入る事から発病する急性伝染病です。
    夏にプールを介して感染することも多いので『プール熱』と呼ばれています。
    7日前後の潜伏期間を経て発症し、高熱・咽頭痛・結膜炎などの症状を特徴とする感染症です。
    高熱が続き、細菌感染を合併しやすいので注意が必要です。
    感染力が強く、学校や幼稚園での集団感染・家族感染があります。
    検査が陽性で、結膜炎を発症しない場合をアデノウイルス咽頭炎と呼ぶことがあります。

  • ■主な症状


    ・高熱。急に39℃前後の高熱が3~4日続きます。
    ・咽頭炎。のどは赤く腫れて痛み、首のリンパ節が腫れる事があります。
    ・結膜炎。目が充血したり、目やにが出て、痛みやかゆみが出る場合もあります。
    ・その他の症状
     食欲不振・全身倦怠感・頭痛・腹痛・下痢など人によって、様々な症状を引き起こす事があります。
    ・合併症
     細菌の二次感染症。症状は1週間前後で落ち着きますが、合併症を起こすと長引く事があります。

  • ■感染経路


    感染している人のくしゃみ・唾液・咳で空中に飛び散ったウイルスを吸い込む事で感染する飛沫感染や、感染している人の鼻水・目やになどに触って感染する接触感染があります。

  • ■治療方法


    この病気に対する特別な薬はありませんので、症状に応じた対症療法を行います。
    高熱に対しては解熱剤、細菌の二次感染を防ぐために抗生剤など個々の症状に合わせて必要なお薬の処方や処置を行います。

  • ■登園・登校について


    ※主な症状(高熱・咽頭炎・結膜炎など)が消えてから2日経過するまでは登園・登校停止です。(学校保健法)
    ※登園・登校には主治医の許可証が必要です。

  • ■家庭で気をつけること


    ※症状が強い時は安静にして過ごしましょう。
    ※高熱による脱水症状が起きないように、水分を十分に補給しましょう。
    ※のどの痛みが強い時や食欲がない時は、
     ゼリー・アイスクリーム・プリン・冷ましたお粥など、のどごしの良い物を選びましょう。
    ※家庭内感染を防ぐ為に、
    ・手洗い、うがいをする
    ・同じタオルを使用しない
    ・食器や枕などを共有しない   などを心掛けましょう。


  • ◎気を付けよう、夏の病気


    夏かぜは高熱、下痢、のどが赤く腫れる、体に発疹がでるなどが特徴です。
    ☆夏風邪と呼ばれるもの・・・ヘルパンギーナ、プール熱、手足口病など。
    ☆その他・・・水いぼ、流行性結膜炎、とびひなど

扁桃腺の手術について

  • 扁桃腺(正しくは扁桃)にはいろいろあるのですが、最大のものがノドの左右にある口蓋扁桃です。
    高熱とひどい咽頭痛を伴う扁桃炎を年3~4回以上起こすような習慣性扁桃炎は口蓋扁桃を摘出する手術の適応になります。
    しかし必要というわけではなく、その都度の抗生物質を含む薬物治療でもよいと思います。
    口蓋扁桃を摘出しても口蓋扁桃炎以外のノドの炎症で発熱・咽頭痛が起こる可能性は残ります。
    ですがもし扁桃炎の度に日常生活に多大な支障をきたすようであれば積極的に摘出手術を考えた方がよいでしょう。
    手術は入院の上、全身麻酔で行うことが多くなっています。その場合手術中は意識も痛みもありません。手術操作は口からのみ行います。

    入院期間は施設によって異なりますが、通常は数日から一週間程度です。
    口蓋扁桃は免疫(病原菌やウイルスなどに対する身体の抵抗力)を担当する臓器ですが、手術前後で免疫機能は殆ど差がないという報告が多くあります。